近鉄大和八木駅の橿原線ホームに、大きな広告看板「三光丸(さんこうがん)」が掲示されています。
船の名前に間違いそうですが、奈良で、鎌倉時代後期から現在まで約700年の歴史を誇る胃腸薬。生薬のセンブリ、オウバク、ケイヒ、カンゾウが配合されています。
社名にもなっている本社には、「三光丸クスリ資料館」が併設されています。薬草の実物や薬づくりの道具にふれたり、薬づくりを体験したりできるミュージアムです。(近鉄吉野線市尾駅から徒歩約15分)
奈良は、古墳の時代より、シルクロードの文化が流れ込み、日本文化の源泉となりました。
医薬も、中国から知識やくすりが輸入され、病に苦しむ人々を助けました。多くの寺院でもくすりが製造されていました。
「陀羅尼助」、「奇応丸」「中将湯」「命の母」など、よく耳にする和漢薬は奈良が発祥。また、くすりに由緒ある寺院、資料館も多くあります。
この伝統が、今も私たち薬局で扱う医薬品に、受け継がれています。
患者様に信頼される、かかりつけ薬局の必要性を、奈良のくすりの資料館などを訪れるたびに、痛感しています。
くすりの相談は、何でも、気軽に薬剤師にご相談ください。
「奈良のくすり」スポット
http://www.pref.nara.jp/secure/51648/test6.pdf
(著:チェリー調剤薬局 押加部店 薬剤師 錦克宏)
くすり出づる奈良